2023/12/13 21:14

横須賀美術館を訪れたのはこの日が二回目でした。
暑さに殺されそうなその日、荒井良二さんの企画展「new born 荒井良二 いつも しらないところへ たびするきぶんだった」を観に行ってきました。
鑑賞後に併設するレストラン「アクアマーレでランチをしようと企んでいたので、変にめかし込んで行きました。
でも、団体予約でいっぱいで食べれませんでしたw(さすが失敗の天才)
 

ずっと気になっていた荒井良二さんの企画展ですが、横須賀美術館は遠いし、まだまだ暑いし、スケジュール的にも慌ただしいタイミングだったので、今回は見送ろうかと思っていました。
しかし会期も残りわずかとなった頃、X(旧Twitterでドラァグクイーンのレイチェル・ダムールさん(@racheldamour)が来場した際の様子をアップしており、それを見た瞬間に、あぁこれはもう行かなければ!と無理矢理行ってきました。
聞けば、写真もSNSOKだという事で、わたしも山のように写真をバシャバシャ撮りました。
 
荒井良二さんの作品はとてもわたし好みの色づかいで、宣伝を目にした時からもう好きでした。
展示室に入った瞬間、鬱屈としていた雨模様がぱぁっと上がった時のようにキラキラと光る作品たちが目に飛び込んできて、胸が、感動と満足で一気に膨れ上がるのを感じました。
 
どの絵本も挿絵の原画と製本された絵本の両方が展示がされており、イラストと物語の両方を鑑賞出来ました。
中でもDischarming manさん(DreamViolence)のX(旧Twitter)投稿でお見掛けしていた、マヒトゥーザピーポーさん原作の『みんなタイポ』は、かわいくも苦しく切なくなるような作品で、考えさせられる何かを宿題として受け取った様な気がしています。勝手に。
 
荒井さんの作品にはギターやドラムなど楽器を演奏しているものも多く、「音楽で表現する」ことを表現するという作品からは表現者へのリスペクトが感じられ「うんうん」と共感しながらも、かわいさの中に覗く刹那からは常に問いを投げかけられているようでした。
 
わたしは美術館で余り解説に目を通さない鑑賞の仕方をするのですが、
これほど、作品の感動を体いっぱいに吸い込んで帰りたいと思ったのは初めてでした。二巡しましたw
いつもながら、何も理解は出来ていないのかもしれないけれど、感動でこれまでにないほどに揺さぶられ、眼球に張り付いていたウロコがボロボロこぼれ落ち、何重にも重なった色眼鏡をすべて取っ払ってくれたような感情になりました。
まさに「new born」でした!!心が0値にリセットされたようでした。
 
現在は千葉美術館で同企画展「new born 荒井良二 いつも しらないところへ たびするきぶんだった」が20231217()まで開催されています。
 
このブログを読んで興味を持ってくださった方、行こうか迷ってらっしゃった方には、ぜひ足を運んでいただくことをおすすめ致します!
きっとあなただけの「new born」を体験させてくれるでしょう。